秋田県北秋田市の前期中新世鳥坂川層より産出したニホンイシガメ に比較的近縁な絶滅系統のカメの化石【本物‼️】
3月19日20日の2日間、第8回淡水ガメ情報交換会に参加して来た。
淡水ガメに関する研究発表という結構ニッチでアカデミックな会だ。
在来種であるニホンイシガメやニホンスッポンだけでなく、クサガメ、アカミミガメ、カミツキガメ等の外来種、更には化石のみが残る絶滅種もその対象となっている。
勿論発表側ではなく聴衆側であることは言うまでもないが、非常に興味深く有意義な機会だった。
特に印象深かったのは、ニホンイシガメの祖先とも言える化石をこの眼で見られた事だ。
ニホンイシガメが日本固有種であることに疑いの余地はないが、実はその化石が発見されていなかった。
一方クサガメは外来種であることが近年判明したが、その有力な証拠は化石が全く無いことだった。
なんともビミョーで釈然としない状況に一矢報いたのが、冒頭の写真の化石なのだ。
日本で多産する絶滅種のハナガメとは違う、ニホンイシガメに近縁な系統の化石。
これぞニホンイシガメのご先祖様とでもいうべきか。
しかもこの化石の研究者の方から直々に説明を聴けるとはなんとも感慨深い。
有頂天になる一方で、研究発表から垣間見えるニホンイシガメを取り巻く由々しい状況には危機感を覚えた。
外来種との交雑による遺伝撹乱、生息環境の破壊、人為的乱獲等々。
ニホンイシガメを護る為に何が出来るのか、自分なりに考え続けたいと思う。
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